当院では側弯症専門の
「側弯症外来」を
開設しています
前院長(現理事長)の代から、当院では専門的な側弯症の治療を行っております。
側弯症は、早期発見・早期治療が重要です。「子どもに負担をかけたくない」という保護者様の想いから、治療を先延ばしにしてしまうケースが少なくありません。時間が経つほど、湾曲を悪化させてしまう可能性が高くなるので、まずは一度、ご相談ください。
また、現在の院長が長年勤務していた大阪労災病院の整形外科には、側弯症を専門とする医師がおります。専門医として当院と連携して治療にあたることもできますので、どうぞご安心ください。
側弯症外来は金曜日の15時〜16時の完全予約制です。
受診希望の方は電話で予約をお取りください。
原因が分からないことの多い
側弯症
側弯症は、背骨が変形する疾患です。背骨は本来、横から見ると緩いS字カーブを描いていますが、その形が崩れ(脊柱変形)、捻じれを伴い左右に曲がっている状態です。
初期は自覚症状に乏しいものの、進行すると慢性的な痛みが生じたり、胸郭の変形に伴って肺機能が低下したりといった事態に陥ります。
はっきりとした原因が分からない特発性側弯症が多く、その場合は小学校の高学年~中学校の年代での発症が目立ちます。その他、先天的なもの、青年期に発症するものなどがあります。
側弯症の原因は?
側弯症は、原因の分からないものと、検査などで特定できるものに分けられます。
特発性側弯症
側弯症全体の80%以上を占めるのが、はっきりとした原因の分からない特発性側弯症です。遺伝的な要因や成長期の急激な身体の変化が関与していると考えられていますが、現時点では明確なメカニズムは解明されていません。
原因の分かる側弯症
先天性の背骨の異常、脊髄空洞症、筋ジストロフィー、脳性麻痺、マルファン症候群、火傷後のケロイド、代謝疾患など、原因を特定できる側弯症です。
側弯症の症状
初期は、自覚症状がほとんどありません。
進行すると、以下のような症状が現れるようになります。
- 背骨が捻じれている、曲がっている
- 背中、腰の痛み
- ウエストの高さが左右で違う
- 胸郭の変形(前方への突き出し)、肺活量の減少、息切れ
側弯症の検査
まず、問診と診察によって症状の程度・状態を把握します。問診では、いつから症状があるか・痛みや違和感の有無・成長の様子・家族歴(遺伝の可能性)などについて詳しくお聞きします。また、これまでの病歴(既往歴)や現在服用している薬なども確認し、他の疾患との関連性をお調べします。
その上で、レントゲン検査、MRI検査などを行い、診断します。
側弯症の治し方
側弯症の治療では、装具療法、手術などが行われます。
装具療法
早期発見できた場合、進行が緩やかである場合には、コルセットなどの装具を用いて、変形の進行を防ぎます。一般に、背骨の変形を示す角度が25°を超えた場合に、装具療法を行います。
25°未満の場合は、定期的な診察・レントゲン検査による経過観察に留めます。
手術
背骨の変形を示す角度が40°を超えた場合には、手術を検討します。
後方矯正固定術、前方矯正固定術などの術式があります。手術が必要となった場合には、速やかに提携する病院(大阪労災病院等)へとご紹介します。
側弯症になったら
やってはいけないこと
側弯症の方は、以下のようなことを避けるのが望ましいとされています。
背骨に負担のかかる姿勢
横向き寝(テレビを観る時・本を読む時などを含める)、頬杖をつく、脚を組むといった姿勢は、一般的に避けるべきと言われています。
湾曲していない側の筋トレ
側弯症の姿勢矯正においては、湾曲している側の筋トレを行うことが推奨されています。反対に、湾曲していない側の筋トレをしてしまうと、湾曲が悪化してしまう可能性があります。
痛みのある状態でのスポーツ
背中、腰などに痛みがある状態でスポーツを行うと、症状を悪化させてしまうおそれがあります。
筋トレやスポーツは、医師・理学療法士とよく相談した上で行いましょう。
