かかとが痛い、歩くと痛い
、片方だけ痛い
かかとの痛みに関する以下のような症状・お悩みがございましたら、お気軽に当院にご相談ください。
丁寧な診察・検査の上で、痛みを軽減する治療、原因になっている疾患の治療を行います。
- 歩いたり、立ち仕事をしているとかかとが痛くなる
- 足指を反らす、つま先立ちをする時にかかとや足裏が痛い
- 歩き始めにいつもかかとに痛みが出るが、歩き続けると軽快する
- 夕方になると痛みが軽くなるが、翌朝になるとかかとが痛む
- 右足または左足のかかとが痛い
- 走る、ジャンプする時にかかとが痛む
- かかとを押すと痛みがある・増す
- 靴の脱ぎ履きの時にかかとが痛む
かかとが痛い場合の考えられる原因・病気
かかとが痛む場合には、以下のような原因・病気を疑います。
足底筋膜炎
かかと、アーチ部分などに痛みが出る疾患です。起床後、安静後の第一歩目に痛みが出やすく、その後動いているうちに軽減するという特徴を持ちます。ただ、歩行や立ちっぱなしが長時間に及ぶと、また痛みが出ます。
アキレス腱炎
ふくらはぎの筋肉、かかとの骨をつなぐアキレス腱で炎症が起こる疾患です。かかと上部あたりに痛みが出ます。アキレス腱に繰り返し負荷がかかることで発症します。
アキレス腱付着部症
アキレス腱が付着するかかとの骨に繰り返し負荷がかかることで、付着部が変性し、痛みが出ます。放置していると、肉芽形成、石灰化、骨化に至ることがあります。
アキレス腱断裂
アキレス腱が部分的または完全に断裂した応対です。かかとの痛み、腫れ、つま先立ちの困難といった症状を伴います。断裂の際、破裂するような音が聞こえることもあります。
踵骨棘
骨の過度の成長によって、かかとの骨の突起が形成されます。これにより周囲の組織が刺激され、痛みなどの症状を引き起こします。
三角骨
三角骨とは、足首の距骨の後方にある余分な骨です。胎児期に、距骨と適切に癒合しなかったために残った骨であり、痛みの原因となることがあります。
踵部脂肪辱炎
かかと部分の脂肪組織に炎症が生じる病気です。痛み、腫れなどの症状を伴います。かかとへの過度の負荷、合わない靴、加齢、肥満などが原因となります。
踵骨骨端症
8~15歳くらいの子どものかかとの痛みの原因になりやすい病気です。かかとの後ろの骨端線で炎症が起こることで、痛みが出ます。スポーツをする子ども、活発な子どもによく見られます。
かかとが痛いときの対処法
すぐにできる対処法としては、以下のようなものがあります。
ただし、痛みが強い、すでに長引いている、対処法を試しても良くならないという場合には、当院にご相談ください。
安静
ゆっくりと休んで翌日や数日以内に痛みが軽快するようでしたら、それほど心配はいりません。ただし、運動や仕事を再開するとまた痛みが出た、とうい場合には当院にご相談ください。
足裏のマッサージ・ストレッチ
適度な力で足裏をマッサージしたり、ストレッチしたりといったことで、症状が改善することがあります。痛みがある場合には無理をせず、ご相談ください。
冷却・温熱
急性期であれば氷嚢などで冷やす、慢性期であれば入浴などで温めるといった対応で、痛みの軽減が期待できます。ただし、冷やしすぎ・温めすぎは逆効果になるおそれがあるため、ご注意ください。
大きさ・形の合った靴を履く
靴を見直すだけで、症状が改善することもあります。反対に、履物としての機能が高くないハイヒール、サンダルなどは、サイズが合っていても使用は控えましょう。
姿勢に気をつける
立っている時、座っている時の姿勢が悪いと、身体のバランスが崩れ、全身のさまざまな部位で痛みが出ることがあります。脚を組む、左右の片側ばかりに体重をかけるといったことも、できるだけ控えましょう。
かかとの痛みに対する検査
問診・診察では、症状のある部位・程度、スポーツ歴、既往歴、服用中の薬などについて確認します。
その上で、以下のような検査を行い、原因を特定します。
レントゲン検査
骨や関節の状態、軟骨の擦り減り具合、かかとの骨棘(こつきょく)と呼ばれるトゲ状の変化などが分かります。
関節の隙間の狭さ、骨折の有無などを確認します。骨の変形や慢性的なストレスの蓄積なども把握できるため、足底筋膜炎や変形性関節症の診断にも役立ちます。
超音波検査
超音波を使って、筋肉や腱、靭帯、神経などの軟部組織の状態をリアルタイムに観察できます。被ばくがなく、身体への負担も少ないのが特徴で、痛みのある箇所に直接プローブを当てて炎症や断裂の有無を調べます。
CT検査
CT(コンピュータ断層撮影)では、X線を用いて体の断面を立体的に詳しく撮影することができます。小さな骨折や脱臼、骨の変形の程度をより正確に把握することができ、レントゲンでは見落としがちな小さな損傷まで検出可能です。
MRI検査
骨や軟骨、靭帯、筋肉、腱、神経などの状態、損傷の有無などが分かります。レントゲンやCTでは確認できない筋や腱の損傷、骨の内側の炎症、神経の圧迫などを把握でき、より精密な診断が可能です。
かかとの痛みの治療方法
かかとの痛みの原因・疾患に応じた治療を行います。
保存療法
非ステロイド性抗炎症剤などを用いた薬物療法、炎症・痛みが強い場合のステロイド注射などがあります。
また痛みが落ち着けば、必要に応じてリハビリテーションを行います。
その他、靴の選び方、姿勢などについても、問題があれば改善のための指導をいたします。
手術
症状が強く日常生活に大きな支障が出ている、保存療法で十分な効果が得られないといった場合には、手術も検討します。
手術が必要になった場合には、速やかに提携する病院をご紹介します。
