- 30～50代に多い頚椎椎間板ヘルニア
- 頚椎椎間板ヘルニアの原因は？
- 頚椎椎間板ヘルニアの症状レベル
- 頚椎椎間板ヘルニアの検査
- 頚椎椎間板ヘルニアは治る？
治療方法について - 頚椎症になったらしてはいけないこと
30～50代に多い
頚椎椎間板ヘルニア
頚椎椎間板ヘルニアとは、頚椎（首の骨）の1つひとつの間にありクッションの役割を果たす「椎間板」が何らかの原因によって破れてしまい、周囲の神経を圧迫する病気です。
椎間板ヘルニアは、その発症した部位によって、頚椎椎間板ヘルニア、胸椎椎間板ヘルニア、腰椎椎間板ヘルニアに分類されます。うち、腰椎椎間板ヘルニアに次いで多く見られるのが、頚椎椎間板ヘルニアです。
頚椎椎間板ヘルニアでは、主に首・肩・腕・手指などで障害が現れます。
発症年齢として多いのは、30～50代です。
頚椎椎間板ヘルニアの原因は？
頚椎椎間板ヘルニアでもっとも多い原因は、加齢です。
年齢を重ねると、椎間板の水分量が減少し、弾力性が低下、破れやすくなります。また、激しい運動、不良姿勢などによって首に過度に負担がかかることでも、発症リスクが高まります。
若い方の場合は、激しい運動や不良姿勢が原因になることが多くなります。特に近年はスマホの普及、デスクワークの増加などに伴う不良姿勢によって、頚椎椎間板ヘルニアを発症するケースが増えていると言われています。
頚椎椎間板ヘルニアの
症状レベル
頚椎椎間板ヘルニアでは、主に首・肩・腕・手指などに痛みやしびれといった症状が現れます。
軽度症状
- 首や肩の鈍い痛み、違和感
- 片方の腕や手の痛み、しびれ
- 両手の感覚障害
中程度症状
- 首や肩、腕、手の痛み、違和感
- 腕、手の強いしびれ
- 握力の低下、腕の力の低下
- 首や肩の可動域の減少
重度症状
- 首、肩、腕、手の強い痛み
- 首、肩、腕、手の広範囲のしびれ
- 大幅な筋力低下、腕の痩せ
- 箸やペンをうまく使えない、物を落とす
- 歩行困難
頚椎椎間板ヘルニアの検査
問診では、症状や既往歴・家族歴、服用中の薬などをお伺いします。
また触診によって、痛み・しびれの現れ方、手足の感覚、腱反射などを確認します。
その上で、レントゲン検査を行い、診断します。MRI検査やCT検査が必要になることもあります。
頚椎椎間板ヘルニアは治る？
治療方法について
頚椎椎間板ヘルニアの診断後は、保存療法、手術などにより治療をします。
保存療法
痛み・炎症を抑えるために鎮痛剤・消炎鎮痛剤・筋弛緩薬などを用いた薬物療法を行います。
また、筋肉の緊張を和らげるための温熱療法、首まわりのトレーニング・ストレッチなども有効です。リハビリは痛みを落ち着かせてから行いますので、ご安心ください。
手術療法
神経の圧迫が高度であり、痛み・しびれの症状が強い・長期間続いている場合には、手術が必要になります。
前方除圧術、前方除圧固定術などの術式があります。手術が必要になった場合には、速やかに提携する病院をご紹介します。
頚椎椎間板ヘルニアの痛みを
和らげる方法
頚椎椎間板ヘルニアの痛みを根本的に改善するには、整形外科での治療が不可欠です。
痛みを悪化させず、少しでも和らげるためには、ご自宅で以下の2点にご注意されることをおすすめします。
姿勢を正す・身体を後ろに反らさない
不良姿勢は、頚椎椎間板ヘルニアの症状を悪化させる因子です。立っている時・歩いている時・座っている時など、姿勢が悪くならないように注意してください。
特に避けていただきたいのが、身体を後ろに反らせる姿勢です。首に大きな負担がかかるため、お控えください。
自分に合った枕を使う
後頭部の出っ張り具合、頚椎のカーブの具合などによって、合う枕はお一人おひとりで異なります。
枕選びでポイントとなるのは、頭と首の両方をしっかりと支えてくれるものを選ぶことです。なかなか見つからない場合には、タオルなどで高さを調節するのもおすすめです。