- 20~40代の男性に多い椎間板ヘルニア
- 椎間板ヘルニアの原因は?
- 椎間板ヘルニアになりやすい人
- 椎間板ヘルニアの症状レベル
- 椎間板ヘルニアの検査
- 椎間板ヘルニアの治し方・
早く治す方法は? - 椎間板ヘルニアの痛みを和らげる方法
20~40代の男性に多い
椎間板ヘルニア
椎間板とは、背骨の1つ1つの骨(椎骨)のあいだにある、クッションの役割を担う組織です。この椎間板が破れ、髄核が飛び出し神経を圧迫する病気を、「椎間板ヘルニア」と言います。
椎間板ヘルニアは、その発症部位に応じて、頚椎椎間板ヘルニア、胸椎椎間板ヘルニア、腰椎椎間板ヘルニアに分けられます。うち、もっとも頻度が高いのが、腰椎椎間板ヘルニアです。
腰椎椎間板ヘルニアは、20~40代の男性によく見られます。腰痛、下肢の痛み・しびれなどの症状を伴います。

椎間板ヘルニアの原因は?
腰椎椎間板ヘルニアは、遺伝的要因、加齢、日常生活における腰への負担などによって、腰椎の椎間板が老化・変性することで発症します。
日常生活における負荷としては、スポーツ、重い物を持ち運ぶ作業、不良姿勢などが挙げられます。特に近年は、スマホの普及、デスクワークの増加などにより、不良姿勢が影響して発症するケースが増えているようです。
椎間板ヘルニアになりやすい人
以下のような人は、そうでない人よりも腰椎椎間板ヘルニアになりやすいと言えます。
スマホやパソコンの使用時間が長い
スマホ操作中、デスクワーク中は、どうしても姿勢が悪くなりがちです。立っている時と同様、座っている時も姿勢に注意しましょう。
激しいスポーツをしている・重い物を持ち運ぶ仕事をしている人
どちらも腰に過剰な負荷がかかることが多く、これが日常的であるほど、腰椎椎間板ヘルニアの発症リスクが高くなるものと考えられます。
運動不足の人(筋力が低下している人)
腹筋や背筋の力が低下すると、腰椎にかかる負荷が増大します。特に意識しなければ、加齢とともに筋力は低下していきます。適度に運動する習慣を身につけ、筋力を維持しましょう。
椎間板ヘルニアの症状レベル
主に、以下のような症状が見られます。
軽度症状
- 腰のこわばり、軽い痛み(特に起床時)
- 立ち上がる時の腰の違和感
- 腰を伸ばした時の一瞬の痛み
- 下肢の軽い痛み、だるさ
中程度症状
- 安静時の腰痛、下肢のしびれ
- 歩行時の痛み、違和感
- 腰の可動域の減少
- 夜間の痛み、不快感
重度症状
- 常に続く腰の強い痛み
- 腰の痛みで目が覚める
- 下肢のしびれ、感覚麻痺
- 歩行障害
- 排尿障害、排便障害
椎間板ヘルニアの検査
問診・診察では、痛み・しびれなどの症状、既往歴・家族歴、服用中の薬などについて確認します。
その上で、レントゲン検査を行い、診断します。
必要に応じて、MRI検査も行います。
椎間板ヘルニアの治し方・
早く治す方法は?
ごく軽度であれば自然治癒も期待できますが、より確実に、早期に治すためには、整形外科での専門的な治療が必要です。
保存療法
非ステロイド系消炎鎮痛剤や筋弛緩薬を用いた薬物療法、ブロック注射などを行い、痛みの軽減を図ります。
痛みが落ち着いてからは、運動療法や理学療法を組み合わせたリハビリテーションを行います。
手術療法
後方椎間板切除術、椎間固定術、経皮的椎間板療法など、いくつかの術式があります。手術が必要になった場合には、速やかに提携する病院をご紹介します。
椎間板ヘルニアの痛みを
和らげる方法
腰椎椎間板ヘルニアの痛みを悪化させない・和らげる方法には、以下のようなものがあります。
姿勢を正す
猫背、だらんとした姿勢は、腰への負担を増大させます。日常生活の中で、立っている時・座っている時の姿勢を意識して気をつけましょう。
ダイエット
体重が重いと、腰への負担が大きくなります。太っている方は、食事療法と運動療法を組み合わせ、無理のないダイエットに取り組みましょう。ただし、治療中は運動制限が生じます。医師や理学療法士と相談した上で、運動の内容や強度を決めましょう。
寝具を見直す
枕、ベッドなどが合っていないと、腰をはじめとする各器官に偏った負荷がかかります。枕の高さ、ベッドの硬さなど、ご自身に合ったものに調整しましょう。
