- 首が痛い・首の付け根が痛い
(右側または左側) - 首の痛み・付け根の痛みの原因は?
- 首が痛い・首の付け根が痛い場合に
考えられる疾患 - 首の痛み・付け根の痛みに対する検査
- 首の痛み・付け根の痛みの治し方
- 首の痛みの対処法
首が痛い・首の付け根が痛い
(右側または左側)
首、首の付け根の痛みは、頚椎症、頚椎椎間板ヘルニアなどの疾患によって引き起こされるケースが少なくありません。いずれも、加齢を原因の1つとして発症する病気であるため、特に中高年の方で症状が続く場合には、お早目に当院にご相談ください。
なお、交通事故などを原因として起こるむち打ち(頚椎捻挫)は、衝撃を受けた直後には痛みが出ないこともあります。交通事故に遭われたら、警察への届け出・保険会社への連絡ののち、たとえ無症状であってもできるだけ早く、当院にご相談ください。
首の痛み・付け根の痛みの
原因は?
首や首の付け根の痛みの原因には、以下のようなものがあります。
不良姿勢・骨格の歪み
猫背、前屈みの姿勢、うつ伏せでの読書・うつぶせ寝、枕が合っていないといったことにより、一部の筋肉に負担がかかり、痛みやこわばりが生じることがあります。
特に近年はスマホの普及、デスクワークの増加などにより、姿勢が良くない人が増えています。
自律神経の乱れ
過労、精神的ストレス、睡眠不足、不規則な生活リズムといったものが自律神経のバランスを乱すと、全身の筋肉が緊張します。これにより、首などで筋肉のコリが生じます。
血行不良
運動不足、冷え、生活習慣の乱れなどによって血行不良になると、全身に必要な栄養が行き届かなかったり、筋肉が緊張することで、首の筋肉などで痛み・こわばりが生じることがあります。
疾患
頚椎症、頚椎椎間板ヘルニアなどの疾患によって、首の痛みなどの症状が引き起こされることがあります。
首が痛い・首の付け根が痛い
場合に考えられる疾患
首や首の付け根の痛みを伴う疾患としては、以下のようなものが挙げられます。
頚椎症
主に加齢を原因として椎間板が変性し、骨棘が形成されたり、靭帯が石灰化・骨化することで、脊髄や神経が圧迫される病気です。首や肩の痛み・こり、腕や手の痛み・しびれなどの症状を伴います。症例によっては、歩行障害や排尿障害を伴うこともあります。
頚椎椎間板ヘルニア
頚椎の椎間板が破れ、中の組織が飛び出すことで、神経が圧迫される病気です。首・肩・腕・手指などに痛みやしびれといった症状が現れます。
頚椎捻挫(むち打ち)
急激な衝撃によって、首を捻挫した状態です。交通事故、スポーツ中の事故などが主な原因となります。首の筋肉、靭帯などの軟部組織が損傷し、痛みが出ます。神経が圧迫され、頭痛や吐き気、めまいなどを伴うこともあります。
脊柱変形
背中を真っすぐ伸ばしているつもりでも、背骨が前後や左右に異常に曲がっている状態を指します。先天的なもの、後天的に椎間板・椎体が変性して起こるものがあります。腰、背中、首などに痛みが生じ、神経が圧迫された場合にはしびれも伴います。
その他
くも膜下出血、悪性リンパ腫などの症状の1つとして、首や首の付け根に痛みが出ることがあります。これらの疾患が少しでも疑われる場合には、速やかに専門の医療機関へとご紹介します。
首の痛み・付け根の痛みに
対する検査
首の痛みや手足のしびれなどについて、問診・触診にて確認します。また既往歴・家族歴、服用中のお薬などについてもお尋ねします。
その上で、レントゲン検査などを行い、診断します。MRI検査、CT検査が必要になることもあります。
首の痛み・付け根の痛みの
治し方
主に、以下のような治療を行います。
疾患の診断がついた場合には、その疾患に応じた治療を行います。
保存療法
薬物療法としては、痛みや炎症を抑えるための鎮痛剤、非ステロイド性抗炎症薬、ブロック注射・ヒアルロン酸注射などを行います。また必要に応じて、頚椎カラーを使用します。
痛みが落ち着いてからは、首のまわりの筋肉を鍛える・可動域を維持するためのリハビリテーションなども行います。
手術療法
薬物療法、リハビリテーションといった保存療法で十分な効果が得られない場合には、手術を検討します。手術が必要と判断すれば、すぐに提携する病院をご紹介します。
首の痛みの対処法
首に痛みを感じる時には、以下のような方法によって症状の悪化を防ぎましょう。
姿勢を正す
立っている時・歩いている時・座っている時、姿勢が悪くならないように注意しましょう。だらんとした姿勢は身体全体で考えると楽なように感じられますが、首に負担がかかりやすくなります。
特にスマホを触る・読書をする、デスクワークをする時は、うつむく姿勢にならないように注意してください。
枕の高さを調節する
枕が合っていないために痛みが出る・悪化するというケースも少なくありません。枕は、頭だけでなく首もしっかりと支えてくれるものを選びましょう。合う枕がない場合には、タオルなどで高さを調節してください。
身体を温める
湯船につかって身体全体を温める、温湿布やカイロなどで首を温めるといった方法が簡単です。血行が良くなり、筋肉がほぐれることで、痛みの軽減が期待できます。
短時間だけ冷やす
急性期、痛みが強い場合は、冷湿布・氷嚢などで冷やすと、炎症が抑えられます。ただし、冷やしすぎは血行不良や筋肉の緊張を招くことがあるため、短時間に留めましょう。
軽い運動をする
痛みがそれほど強くない場合には、ウォーキング、ストレッチといった軽い運動も有効です。ただし、首に負担がかからないようにしてください。また首への直接のストレッチは、症状を悪化させてしまうことがあるため、まずは受診されることをおすすめします。
